<活動内容>
≪2017年12月 擁壁工事に伴った在来植物植栽と環境教育≫
・活動コンセプト
今回、東京都発注の擁壁工事の下請け業者として、私たちは植栽工事を施工しています!この工事のミッションは、周辺に自生する『在来種、固有種を目標植生』とした植栽です。ただし、単に目標植生を植栽するだけでは、苗木が小さな段階や初期数年間においてギンネムなどの外来種の侵入が懸念されます。そのため、『緑陰効果』や『順応的な管理』によって侵入を抑制する試験的な取り組みも同時に行います。
また、この植栽手法については、小笠原小学校でも賛同を得ることができ、4年生の総合学習の一環として、『東京都のレンジャー』や地元ガイドの皆さんと協力して『事前学習2時間』と『植栽体験』を行う予定です。事前学習では、小笠原の植物についての授業を4年生に対して行っている「マルベリーの吉井様」と共に、周辺植生や今回の植栽植物について学びます。また、私たちと都レンジャーも環境学習を通じて、なぜこの試験的な取り組みを行うのかについて学びます。 植栽体験(12月20日予定)では、1クラスを5班に分け、都レンジャーと弊社職員と一緒に各班の子供たち全員が植栽に参加できるように体験会を進行します。今回植栽する子供たちは現在10歳で、10年後の成人式の頃には、外来種の生えていない固有種や在来種の森を見ることができるでしょう。
この取り組みの概要について説明しますと、植栽苗の活着を促進するために、モモタマナを利用する方法です。『緑陰=緑で作る日陰』によって、小笠原の強い紫外線から苗木を保護し、植栽地の水分蒸散を抑制し、周辺に多数存在するギンネムやモクマオウなどの混入を抑制する効果を期待します。そのため、植栽初期はモモタマナの比率が高く、やや特異な環境となります。植栽後は、活着目標樹種を『順応的な管理手法』によって成長させていきます。各樹種の成長スピードは異なるため、樹種ごとの成長に合わせて、モモタマナを剪定や伐採し、最終的にはモモタマナを活着目標植物で置き換えます。外来種などの雑草の駆除も順応的な管理の一環として行いますが、モモタマナの緑陰効果や防草シート、いくつかの遮光実験を通じて外来種の混入を抑制し、手間のかからない管理を目指します。
また、樹木の樹名板の設置は年明け以降になりますが、滝沢木工の滝沢様から樹名板を無償提供していただきました。現在、子供たち自身が樹名を記入しています。このような協力によって、単なる公共事業が「地域の協力でより良い街づくりに繋がる」という理想的な未来を感じることができました。
私たち小笠原グリーンは、このようなリーチアウト活動に関与することを嬉しく思っています。今後もCSRの一環として、このような取り組みを積極的に行っていきたいと考えていますが、皆様のご支援とご協力があってこそ、より効果的な社会貢献活動につながると信じています。ですから、皆様のご協力をお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします!