小笠原グリーンは、『SAKUWOOD認証協議会』に参加することになりました。
SAKUWOOD認証協議会は、生態系保全に基づいた伝統的な農林業のノウハウを重視し、科学的な根拠に基づいた新しい製品の研究開発を行うために設立された協議会です。また、この協議会では木材のトレーサビリティ認証も行っており、伐採期、乾燥方法、気取り、造材などの情報が証明書として発行されます。

小笠原には、固有種や在来種の貴重な南洋材が多く生息していますが、アカギやモクマオウ、ギンネムなどの外来樹種による生態系の乱れが問題となっています。外来種の駆除は公共事業として行われていますが、コストや人的資源の限界から効果的かつ効率的な駆除が困難な状況です。

SAKUWOOD認証協議会には、京都大学農学部の高部圭司教授も参加しており、アカギの木材分析の結果、ワシントン条約で取引規制されているマホガニーに匹敵する木材であることが明らかになっています。高部圭司教授は小笠原生態系保全に基づく開発委員会のアドバイザーも務めることになりましたので、これまでゴミとして処分されていたモクマオウやギンネムなどの外来樹種の木材の有用性が証明されれば、ゴミが貴重な資源となる可能性があります。

外来種の駆除においては、チップ化や堆肥利用だけでなく、地域産業としての活用方法を取り入れることで公共事業費を削減し、より効果的な駆除を行うことが可能だと考えています。また、林業を1次産業として振興し、6次産業化することで外来種駆除に依存しない地域の持続可能な発展を目指すことも可能ではないでしょうか。

もちろん、貴重な木材の利用には商業的な側面も考慮されますが、これには地域の住民とSAKUWOOD認証協議会のような生態系保全を重視する団体が協力して取り組む必要があります。木材の品質だけでなく、伐採から造材までの過程を客観的に証明することは、小笠原材のブランド戦略にも合致し、小笠原自体のブランド戦略にもつながると確信しています。

小笠原グリーンは今後、地域内外で志を共有する団体や個人との協議や協力を広げていく予定です。皆様の温かいご支援をお待ちしております。